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2025.12.22
ヤング開発のモデルハウスの大容量シューズクローク


玄関に靴が散らかっていたり、ベビーカーや子どもの外遊び用具の置き場所に困ったりしていませんか?「玄関は家の顔」とはいえ、収納が足りないと、どうしても雑然としてしまいます。そんな玄関まわりの収納の悩みを解決してくれるのが「シューズクローク」です。


この記事では、シューズクロークの基本的な役割からメリット・デメリット、暮らし始めてから後悔しないためのポイントまで解説します。ヤング開発が手がけた住宅の中から、おしゃれで機能的なシューズクロークの施工事例も紹介しますので、ぜひ家づくりの参考にしてください。


玄関がすっきり片付く「シューズクローク」とは?


ハンガーパイプと可動棚のあるシューズクローク


最近の家づくりで人気が高まっている「シューズクローク」ですが、従来の下駄箱と何が違うのか、具体的にどんな役割があるのか、いまひとつ分からない方もいるのではないでしょうか。まずは、シューズクロークの基本知識について見ていきましょう。


シューズクロークの役割

シューズクロークは、一般的に玄関の横や奥に設けられる収納スペースを指します。「シューズインクローゼット」や「土間収納」とも呼ばれ、収納できる空間全体を表すのが一般的です。


シューズクロークは、靴を履いたまま出入りできる土間続きが基本で、その役割は単に靴を収納するだけにとどまりません。傘やレインコート、ベビーカー、子どもの外遊びのおもちゃ、アウトドア用品、スポーツ用品、DIYの工具など、室内には持ち込みにくい物や外で使う物を収納するのにもぴったりのスペースです。


下駄箱やシューズボックスとの違い

下駄箱(シューズボックス)もシューズクロークも、玄関にあって靴を収納できる点では共通しています。両者の違いは「収納力」と「収納できる物の種類」にあります。


下駄箱は、主に靴を収納するために作られた「家具」や「設備」を指します。玄関土間やホールに設置されますが、靴専用のスペースというケースがほとんど。収納量も製品のサイズによって決まり、シューズクロークほどたくさんの物をしまうことはできません。


一方で、シューズクロークは玄関に隣接する収納スペースです。靴を履いたまま入れる土間続きのスペースとなっており、大きな収納力を確保できます。人が中に入れるだけの広さがあるため、靴以外の物も一緒に収納できるのが特徴です。


シューズクロークの主なタイプと種類ごとの違い


シューズクロークは、形状や扉の有無によって、いくつかのタイプに分けられます。タイプごとの特徴と違いを紹介するので、用途やライフスタイルに適したものを選びましょう。


ウォークインタイプ


ヤング開発モデルハウスのウォークインタイプのシューズクローク


ウォークインタイプは、出入口が1つだけ設けられた、収納部屋のようなシューズクローク。玄関の土間から入って、用事が済んだら、また同じ場所から出る動線になります。出入口が最低限なので、多くの壁面を収納として活用できるのがうれしいポイントです。


1畳程度の小さめのスペースでも設置できるので、限られたスペースを有効活用しつつ、玄関の収納力をアップしたい方におすすめです。


ウォークスルータイプ


ヤング開発モデルハウスのウォークスルータイプのシューズクローク


ウォークスルータイプは、出入口が2ヶ所あり、通り抜けできるシューズクロークです。


例えば、玄関からシューズクロークを通り、玄関ホールやパントリー、洗面所などへ抜ける動線の一部として活用できます。ウォークスルータイプのシューズクロークがあれば、家族用と来客用で玄関の動線を分ける「2WAY動線」もかなえられます。


家族はシューズクロークを通って靴を脱ぎ、コートを掛け、そのまま室内へ入れるため、玄関をいつもすっきりした状態に保てるでしょう。ただし、通路を確保しなければならないので、同じ面積のウォークインタイプに比べると収納力は少なくなる傾向にあります。


オープンタイプとクローズドタイプ

シューズクロークは、扉の有無によってもタイプ分けできます。


オープンタイプは、扉を設けず、仕切り壁だけで空間を分けたシューズクローク。扉がないため、物の出し入れがスムーズな点や開放的に見える点が魅力です。扉が不要な分、コストを抑えやすい点も見逃せません。その反面、内部が常に見えてしまうため、こまめな整理整頓と掃除が必要です。


クローズドタイプは、扉でシューズクロークを隠せるので、来客時も玄関をすっきりと見せたい方にぴったりです。内部が多少散らかっていても、扉を閉めれば気になりません。一方で、扉を開閉する手間がかかる点や、オープンタイプに比べるとコストが若干高くなる点は認識しておきましょう。


シューズクロークを設置するメリット・デメリット


MeritとDemeritの文字入りクラフトメモ用紙2枚と家小物


玄関をすっきり見せられるシューズクロークですが、設置を検討する際には、メリットとデメリットの両方を理解しておきたいところです。それぞれ詳しく見ていきましょう。


シューズクロークのメリット

シューズクロークを設置する最大のメリットは、玄関の収納力をアップできることです。


家族全員分の靴はもちろん、下駄箱には収まりにくいブーツや長靴も余裕で収納できます。さらに、ベビーカーや三輪車、ゴルフバッグ、アウトドア用品など、置き場所に困りがちな外で使う大きな物もすっきりと片付けられるでしょう。


また、土間続きになっているので、雨で濡れたレインコートや傘、泥のついた子どものおもちゃなども、室内が汚れるのを気にすることなく置いておけます。


クローク内にハンガーパイプを設置すれば、外出用のアウターを掛けておけるのもメリット。帰宅時、アウターに付いた花粉やウイルスを室内に持ち込まないので衛生的です。外出時や帰宅時の準備・片付けもここで完結するので、忙しい朝や買い物帰りのストレスも軽くなりますよ。


シューズクロークで気をつけたいデメリット

シューズクロークを設置するうえで特に気をつけたいのが、居住空間との兼ね合いです。シューズクロークを設置する場合は、最低1帖以上のスペースが必要になるため、その分玄関ホールや居住スペースを小さくしなければなりません。敷地や床面積が限られている場合は、シューズクロークを設置するかどうかをまず検討する必要があります。


また、玄関から土間続きになっているシューズクロークは、土や砂ぼこりで汚れやすいのもデメリット。きれいな状態を保つには、こまめな掃除が欠かせません。


シューズクロークで後悔しないための5つのポイント


「便利だと思ってシューズクロークを設置したのに、使いづらくてがっかり」といった後悔を防ぐには、次に紹介する5つのポイントを押さえて計画しましょう。


ポイント① 収納量と収納するものからスペースを決める


玄関に雑然と放置された家族のたくさんの靴


「なんとなく広いほうが便利そう」とあいまいな理由で広さを決めると、最適な設計からかけ離れてしまう可能性があります。なぜなら、シューズクロークは使い方によって、最適な広さやタイプが変わるからです。


収納する物が少ないにもかかわらず広くすると無駄なスペースとコストが発生し、逆に収納量に対して狭ければ、モノがあふれてシューズクロークとしての機能が破綻してしまいます。このような本末転倒な事態を防ぐためには、計画の初期段階で具体的な基準を持つことが必要です。シューズクロークの広さや奥行き、棚のタイプといった設計を決める前に、まず「何を、どれだけ収納したいのか」をリストアップすることから始めましょう。


・家族全員の靴は、今何足あるか? 将来的にどれくらい増えそうか?
・ブーツや長靴など、高さが必要な靴はどれくらいあるか?
・ベビーカーや三輪車、スポーツ用品など、靴以外に収納したい大きなモノは何か?


これらを明確にすれば、本当に必要な広さが分かるはずです。


ポイント② 動線をイメージして使いやすい間取りにする

シューズクロークは、間取りや動線によって使い勝手が変わります。


ウォークスルータイプにする場合、玄関からどこにつながると便利かを具体的にイメージするとよいでしょう。例えば、シューズクロークを抜けてパントリーやキッチンに直接つながる動線を採用すると、買い物から帰ってきたとき、食料品をすぐにしまえるようになり便利です。


帰宅後すぐに手を洗えるよう、シューズクロークの出口付近や玄関ホールに洗面台を設ける間取りも人気です。普段の生活習慣を思い浮かべながら、玄関まわりの最適な間取りや動線を検討しましょう。


ポイント③ 可動棚やハンガーパイプで使い方の幅を広げる


黒いアイアンのおしゃれなハンガーパイプと木製のハンガー


シューズクロークに設置する棚を壁に固定してしまうと、「後から買った背の高いブーツが入らない」といった問題だけでなく、棚の高さが余りデッドスペースとなってしまうなど、収納効率が低下しがちです。


収納効率を最大化し、幅広い物を無駄なく収納できるよう、棚は高さを自由に変えられる可動棚にするとよいでしょう。可動棚なら、家族構成や収納する物の変化に合わせて、縦のスペースを最大限に活用できます。


さらに、壁面や収納の一部にハンガーパイプを1本設置しておくだけで、収納対象が広がり、使い方の幅がさらに広がります。濡れたレインコートや傘を乾かすだけでなく、外出用のアウターを掛けておけば、花粉やウイルスを室内に持ち込まないので衛生的です。帰宅時の片付けや、外出時の準備がシューズクローク内で完結するようになり、利便性も高まります。


ポイント④ 使い方やスペースに合わせて扉の有無や種類を選ぶ

シューズクロークに扉を付けるかどうかは、デザインの好みだけでなく、使い勝手もしっかり考えたうえで選びましょう。


来客が多いなど、玄関の生活感を極力なくしたい方には、扉のあるクローズドタイプが向いています。一方で、モノの出し入れの手間をできるだけ減らしたい方や、開放的な玄関にしたい方には、オープンタイプがおすすめです。


扉を付ける場合は、扉の種類にも注目してみてください。開き戸は開閉するためのスペースが必要になるため、玄関が狭いと窮屈に感じてしまうことがあります。省スペースを目指すなら、引き戸やロールスクリーンを選ぶとよいでしょう。


ポイント⑤ 換気・照明・コンセントの設置を検討する

シューズクロークで起こりがちな湿気や臭いの問題は、設計の工夫で解決できます。


換気対策としては、小窓や換気扇を設置するのが効果的です。窓があれば光を取り入れることもでき、中が明るく清潔感のある印象になります。湿気を調整する機能や消臭機能を持つ「エコカラット」などの機能性タイルを壁材に使用するのも、快適性アップにつながるでしょう。


また、夜間でも使いやすいよう、照明計画を忘れずに行いましょう。奥までしっかり見えるように計画するとともに、人感センサー付きのライトにすると、手がふさがっていても自動で点灯して便利です。


そして、意外と忘れがちながら、利便性を大きく左右するのがコンセントの設置です。シューズクロークでは、掃除機や靴用の乾燥機を使ったり、ポータブル電源を充電したり、何かと電源が必要になります。コンセントを設けておくと、シューズクロークを「靴の収納」だけでなく、「手入れや作業ができる多目的スペース」として活用できるようになります。


シューズクロークの収納とメンテナンスのコツ


せっかく理想のシューズクロークを作っても、物を詰め込むだけの物置になってしまっては、その魅力は台無しになってしまいます。ここでは、シューズクロークの使い勝手をさらにアップさせ、快適な状態を長く保つための収納とメンテナンスのコツを紹介しましょう。


シューズクロークの使い勝手をアップする収納のコツ


サイズの異なるボックスで整理整頓された収納のイメージ


シューズクロークのような大容量の収納スペースを上手に使いこなすには、しまう場所を明確にルール化することがポイントになります。


まずは、棚のエリアごとに「パパ用・ママ用・子ども用」など、使う人ごとの場所を決めてみましょう。次に、それぞれのエリアごとに、靴、外遊び道具、工具など、しまう物の種類を決めます。こうしておけば、後から物が増えてもしまう場所が明確になり、いつでも整理整頓された状態を保ちやすくなるでしょう。


アイテムごとの収納場所を選ぶ際は、使用頻度に合わせて高さを決めるのがおすすめです。


・目線の高さで最も取り出しやすい場所:毎日履く一軍の靴や使用頻度の高いアイテム
・上段:シーズンオフの靴や使用頻度の低い物、ストック品
・下段:重い物、子どもの砂遊びセットなど汚れやすい物


また、靴磨きセットなどの細々とした物は、種類ごとにボックスやケースにまとめてラベリングすると使いやすくなります。


シューズクロークを快適に保つメンテナンスのコツ

シューズクロークを快適に保つためには、カビや臭いの発生源となる「湿気」を徹底的にコントロールすることが大切です。雨の日に使った濡れた傘やレインコート、濡れた靴などをそのまま収納してしまうと、湿気がこもってカビや臭いの原因になります。できれば、乾かすための一時置きスペースを決めておき、しっかり乾いてから所定の位置にしまうようにするとよいでしょう。


クローズドタイプの場合は、定期的に扉を開けっぱなしにするなどして換気を促すひと手間が重要です。そのうえで市販の除湿剤や消臭剤を置くと安心です。


シューズクロークは玄関から土間続きのため、砂や泥などで床が汚れやすくなります。床材は水で流せるタイルやコンクリートなどにして、定期的に掃き掃除や水洗いをし、清潔な状態を保つよう心がけたいですね。


【施工事例】おすすめシューズクローク5選を紹介


ここでは、ヤング開発が手がけた住宅の中から、シューズクロークを取り入れたおすすめの施工事例を紹介します。実際の暮らしをイメージしながら、ぜひ家づくりのアイデアを見つけてください。


事例① 丸いアーチの入口がかわいらしいシューズクローク


アンティークな木目の玄関ドアとアーチ型のシューズクローク


玄関土間からひと続きになった、小さめのオープンタイプのシューズクロークです。出入り口がかわいらしいアーチ状になっていて、アンティーク調の玄関ドアや石目調のタイル床とよくマッチしていますね。


デッドスペースを上手に活用しており、可動棚でスペースを最大限使えるよう工夫されています。玄関から見た正面の壁には、グレーのボーダータイル風の壁紙をチョイス。セレクトショップのような洗練された空間に仕上がりました。


事例② アウトドア用品の収納に便利な大容量のシューズクローク


L字型の玄関土間と折れ戸で仕切られたシューズクローク


L字の玄関土間から続く、クローズドタイプのシューズクロークです。折れ戸で仕切っているため、扉を開けても場所を取りません。季節の花を飾るニッチに被らないサイズで設計されているのもポイントです。


シューズクローク内には、大きな可動棚が設置されており、スーツケースをはじめ、ゴルフバッグ、キャンプグッズなどのアウトドア用品もすっきり収納できるようにしています。


事例③ 2WAY動線の省スペースシューズクローク


2WAY動線の玄関、仕切り壁で目隠しされたシューズクローク


一般的に広めのスペースを必要とする2WAY動線のシューズクロークですが、こちらのはコンパクトでありながら、2つの動線をかなえています。手前のメイン玄関との間に仕切り壁があるので、シューズクローク内の壁付け収納はメイン玄関からほとんど見えません。


仕切り壁には、有孔ボードのニッチ収納を設置しています。鍵や小物を掛けておけば、出かける際にさっと取れて便利ですね。


事例④ 外出の動線がスムーズで衛生的なシューズクローク


明るい玄関と奥行きのあるシューズクローク、黄色い洗面台


玄関土間の脇に設けられた、奥に伸びるオープンタイプのシューズクロークです。クローク内は上下にハンガーパイプがあるので、家族全員分のコートやジャケット類を掛けられます。玄関ドアを開けてすぐクロークにアクセスでき、外出時・帰宅時の動線がスムーズです。


また、玄関ホールには黄色い壁が鮮やかな洗面台を設置。帰宅後、キッチンやリビングに入る前に、手が洗える衛生的な作りになっています。


事例⑤ 2WAY動線で急な来客時も安心のシューズクローク


石目柄の壁紙と黒い有孔ボードのクローズドシューズクローク


メイン玄関と引き戸で仕切れる、クローズドタイプのシューズクロークです。来客動線とは別になっているので、急な来客があっても、落ち着いてお迎えすることができます。


壁一面が可動式収納になっていて、室内側にはハンガーパイプや有孔ボードも設置しています。収納の隣には鏡もあり、ここで身支度を整えてから出掛けられるこだわりのシューズクロークです。


まとめ|シューズクロークのある間取りで玄関収納の悩みを解決!


シューズクロークは、散らかりがちな玄関まわりの収納力を大きくアップしてくれる、頼もしい収納スペースです。靴だけでなく、アウトドア用品や子どもの外遊び用おもちゃなど、さまざまな物をしまえるため、いつでも家の顔をすっきりと見せられます。


使い勝手のいいシューズクロークをかなえるには、家族の持ち物や収納の使い方をしっかりとイメージし、最適な広さとタイプを選びましょう。


ヤング開発は、兵庫県(神戸・明石・加古川・高砂・姫路)エリアで長年家づくりを手がけています。その豊富なノウハウを活かし、充実した収納のある間取りや家事ラクをかなえる動線の間取りなど、お客様のあらゆるご要望を形にします。


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